蒼空に魅せられて
飛行機に魅せられて、あちこち旅するおっさんのブログです。
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保存SLを訪ねて 名寄編
ども空旅です。

皆さんは、「キマロキ編成」と言うのをご存知でしょうか?
かつて北海道内陸部や北陸などの豪雪地帯に配備されていた物で、除雪(排雪)専用の
編成の列車の事です。

通常鉄道における除雪は、ラッセル車を使用して行われていましたが、これは線路上の
雪を脇にどける事しか出来ず、何度か繰り返している内に線路際に出来る雪の壁が高く
なってしまい、除雪するそばから壁が崩れて除雪効果が薄くなってしまう為、この
線路際の雪の壁を崩して遠くに雪を投げる事を目的に運行されたのが、このキマロキ
編成と呼ばれる列車です。

では何故キマロキ編成と呼ばれるのか。
それはこの列車が次のユニットで組成されている事からきています。
1両目:機関車
2両目:マックレー車(雪を集める集雪車)
3両目:ロータリー車(雪を投げ飛ばす除雪車)
4両目:機関車
この4両の車両の頭文字を取って、キマロキ編成と呼ばれていました。


名寄_キマロキ_01
こちらは、名寄市立北国博物館で保存展示されているキマロキ編成です。
先頭から、59601+キ911+キ604+D51398+ヨ4456で組成されています。
マックレー車やロータリー車が単独で保存されているのは他にもありますが、編成として
保存されているのは、この北国博物館が日本で唯一となります。
そして今回の道北旅行で、どうしても見たかった物の1つがこの名寄のキマロキでした。

ではそれぞれの車両を見てみましょう。


名寄_キマロキ_02
先頭の機関車である9600型SLの59601です。
この編成で唯一の大正生まれの車両で、1921年12月に富良野機関区に配備された後、翌年の
1922年10月に名寄機関区に転属となり、1972年11月に廃車されるまで名寄機関区に所属して
いました。
1976年にキマロキ編成の1両として名寄市に無償貸与され、現在に至ります。
なお無償貸与当初はスノウプロウが装備されていなかったそうですが、釧路機関区で廃車と
なったC11の物を譲渡され、1978年に取り付けられたそうです。


名寄_キマロキ_03
マックレー車のキ911です。
1938年に国鉄苗穂工場で製造され、岩見沢、深川を経て1963年5月より名寄客貨車区の所属
となりました。
展示は雪を集めるウィングが開いた状態で行われています。


名寄_キマロキ_04
ロータリー車のキ604です。
1939年に国鉄苗穂工場で製造され、キ911と同様に岩見沢、深川を経て1963年5月より名寄客貨車区
に転属となりました。
車体には巨大なロータリーの動力としてC58と同等の出力を持つボイラーが設置されていますが、
自走する事は出来ません。


名寄_キマロキ_05
ロータリー車を押す役目の機関車であるD51型SLのD51398です。
1940年2月に岩見沢機関区に新製配備され、その後は追分、旭川、北見と異動した後の1972年3月に
名寄へと転属になり、翌1973年9月に廃車となりました。
なお、名寄所属の時代に、キマロキ編成に使用された事は無かったとの事です。


名寄_キマロキ_06
最後尾に連結された車掌車のヨ4456です。
キマロキの保存開始当時は無かったそうですが、1988年に釧路にあったこの車両の譲渡を受けて
設置されたそうです。


名寄_キマロキ_07
名寄_キマロキ_08
名寄_キマロキ_09
名寄_キマロキ_10
このキマロキ編成については、SL2台とロータリー車についてはその運転台を見学できます。
(マックレー車は窓越しの見学のみで、入る事は出来ませんでした)
上から、D51398運転台、キ604ロータリー操作室、キ604ボイラー、59601運転台です。
屋外展示かつ運転台見学可となっている保存車両の場合、悲しい事に部品が盗まれていたりする
事が多々ありますが、写真で見ても解るように、かなり完全に近い状態で保存展示されています。
これは非常に嬉しかったですね。


名寄_キマロキ_11
鉄道写真でよく見る角度から、編成を撮影したのがこちらです。
2台の機関車とロータリー車はライトが点灯されており、現役時代はこうだったんだろうなぁと
感じさせる物がありました。
なおこの展示されている場所は、1989年に廃止された旧名寄本線のレールの上になります。
こう言った所も博物館としての1つの拘りなのかもしれませんね。


このキマロキ編成ですが、毎年10月から4月にかけては雪囲いされて見る事が出来ませんが、
それは雪が多いこの地方故の事であり、大切に保存されている証でもあります。
今年で保存展示開始から40年になるこのキマロキ編成、2010年にJR北海道から準鉄道記念物に
指定されましたが、鉄道と共に発展してきた名寄だからこそ、大切に保存されてきたのかも
しれません。
屋外故の維持管理の難しさは並々ならぬ物があると思いますが、いつまでも大切に保存して
後世に伝え続けて欲しいと思います。
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